こんにちは、二卵性双子ママのなこです。
双子妊娠35週に逆子の長女が胎児発育不全と診断され、約2週間の管理入院を経て、37週の予定帝王切開で出産しました。
長女は生後5日目までGCUに入院もしていました。
入院中、赤ちゃんの次に気になっていたのは、やっぱり「お金」のこと。今回は、実際にかかった入院出産費用についてお話しします。
入院出産の自己負担額は676,927円
管理入院+帝王切開
入院日数合計21日 676,927円
自己負担額内訳
- 分娩介助料(246,000円)
- 室料差額(61,820円)
- 新生児管理保育料(103,530円)
- 検査・薬剤料(636円)
- 産科医療補償制度掛金(24,000円)
- その他(27,295円)
- GCUミルク料等(15,900円)
- 一部負担金(197,746円)
胎児発育不全で2週間管理入院+帝王切開で出産し、周産期母子医療センターで合計21日間入院した私。
入院出産の自己負担額合計は676,927円でした。
21日も入院していたので、いくら費用がかかるのか不安でしたが、胎児発育不全による管理入院と帝王切開は、公的医療保険の適用で自己負担額は3割。高額療養費制度を利用して実際に負担した金額は197,746円でした。
高額療養費制度で自己負担額が減った
高額療養費制度とは
保険適用の医療費が1ヶ月(1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度のことです。上限額は、被保険者の年齢や所得によって異なります。
高額療養費制度を利用して自己負担額は大幅に減りました。しかし、月を跨いで入院したため、2ヶ月分の上限額を支払うことになりました。
私の場合、高額療養費制度の上限額は、70歳未満の年収約370万円~約770万円の「ウ」の区分となります。同月の場合は月額約9万円×1ヶ月分ですが、月を跨ぐ場合は月額約9万円×2ヶ月分です。
もし月を跨がなかった場合は、1ヶ月分の上限額の支払いだけで良かったようです。
高額療養費制度の申請については、事前に「限度額適用認定証」を医療機関に提出していたため、支払いは高額療養費の上限額までとすることができました。
乳幼児医療費助成金制度でGCU費用が無料に
胎児発育不全と診断された双子の逆子の長女は、GCUに生後5日まで入院し、乳幼児医療費助成金制度を利用して入院費と治療費が無料になりました。
GCUとは
新生児回復室のことです。NICUで治療を受け、状態が安定してきた赤ちゃんが、引き続きケアを受けるお部屋です。
乳幼児医療費助成制度とは
住民票のある自治体が自己負担額の全部または一部を助成してくれる制度です。
ただし、肌着・ミルク・オムツ料、先天性代謝異常検査料などは、別途料金がかかります。15,900円を支払いました。
乳幼児医療費助成制度の申請方法については、住民票のある自治体によって異なります。
私の場合は、出生後、役所で子供の健康保険証を提示し、その場で乳幼児医療受給者証が交付されました。医療機関の窓口で乳幼児医療受給者証を提示することで制度を利用できました。
自己負担額合計は827,920円
妊婦健診
28,881円
母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)
14,500円
NIPT(新型出生前診断)
107,612円
入院出産費用に、妊婦健診とNIPTの費用を合わせると、妊娠から出産までの自己負担額合計は827,920円でした。
妊婦健診費用は、助成券で賄えなかった金額です。特に負担の大きかった妊娠初期の血液検査では17,000円以上を支払いました。
母健連絡カードは、在宅勤務をするため、勤務先に4週間に1回提出していました。毎回2,900円の発行費用が地味に辛かったです。
母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)とは
働く妊婦が医師から通勤緩和や休憩などの指導を受けた場合、その指導内容を事業主に的確に伝えられるために利用します。有効期間は1週間〜4週間まで。診断書に代わる正式な証明書として扱われます。
NIPTは任意検査で費用は医療機関によって異なります。私の場合、107,612円とかなり高額ではありましたが、比較的良心的な価格だったと思っています。
なぜなら、ネットの口コミを見ると相場は20万円前後が多く、もし陽性判定が出た場合、確定検査として行う羊水検査の料金も含まれていたからです。
NIPTとは
出生前スクリーニング検査のひとつです。お母さんから採血した血液中に浮遊しているDNAの断片を測定し、ダウン症などの染色体異常のリスクを評価することができます。
単胎児でも双子でも同一の料金設定に好感が持てました。
出産育児一時金で172,080円の黒字
双子の場合、出産育児一時金は、2人で合計100万円が支給されます。
妊娠から出産までの自己負担額合計は827,920円。出産育児一時金の100万円以内に収まり、172,080円の黒字となりました。
高額療養費制度と出産育児一時金がなければ、とんでもない赤字になっていたことでしょう。
出産育児一時金とは
出産した被保険者・被扶養者に支給される一時金のことです。令和5年4月以降は、胎児1人につき50万円が支給されています。
事前に、出産育児一時金の直接支払制度の利用に同意していたため、窓口での支払いはありませんでした。
出産育児一時金の直接支払制度とは
公的医療保険から出産する医療機関へ直接費用が支払われる制度です。
出産育児一時金の直接支払制度の申請については、医療機関に健康保険証を提示し、直接支払制度に関する書類にサインをして完了しました。
差額分は、出産後2~3か月後に加入している健康保険組合から「出産育児一時金等支給決定通知書」が送られてくるので、同封されている差額申請書を記入し提出することで支給されます。
民間医療保険で155,000円もらえた
入院給付金
1日5000円×21日間 105,000円
手術給付金
50,000円
保険会社から、入院給付金105,000円、手術給付金50,000円、合計155,000円受給しました。
保険適用の入院と手術が対象になる民間医療保険に加入していたため、管理入院と帝王切開は請求の対象になりました。
月々2,000円の掛け捨て型保険でしたが、今までの支払い金額を給付金が上回ったので、加入しておいて良かったです。
女性疾病特約をつけていた場合、入院給付金は1日5,000円から10,000円になったので、妊娠前に保険内容の見直しもしておけば良かったです。
出産・子育て応援交付金制度で150,000円もらえた
出産応援給付金
50,000円
子育て応援給付金
胎児1人につき50,000円×2人 100,000円
出産・子育て応援交付金制度で、合計150,000円受給しました。
妊娠届出をした妊婦1人につき5万円、胎児1人につき5万円が支給されます。 双子の場合、子育て応援給付金は10万円となります。
出産・子育て応援交付金制度の申請については、住民票のある自治体によって異なります。
私の場合、妊娠届出時・出産後に保健師との面談とアンケート回答が必須でした。
双子育児は同時に出費が2倍!
出産育児一時金と入院保険等によって、お金が手元に残りましたが、双子育児は出て行くお金が同時に2倍かかります。
主に新生児時期の出費をまとめました。
初期費用
ベビーカーやベビーベッド、チャイルドシートや抱っこ紐など、2人分の必要必需品で、あっという間に35万円がなくなりました。
数年単位使用することを考えると、使い勝手にはこだわりたく、それ相応のお値段になってしまいました。
日用品
大物だけでなく、オムツやミルク代の負担も大きいです。
オムツは、1日1人あたり10〜15枚消費します。1パック70枚前後入っているオムツは3日でなくなることも多々。
ミルクは、ほぼ完全ミルクだったので、1缶800g2,500円前後のミルクを4〜5日で使い切りました。
出産前は栄養面や経済面から母乳で育てたいという気持ちがありましたが、まず本当に時間がありません。2人分の授乳を終えると、もう次の授乳時間がやってきます。同時刻におっぱいを欲しがる場合は、まず母乳での授乳は諦めざる終えませんでした。
光熱費
水道料金は出産前と比べて2倍以上かかる月が多かったです。
毎日1人ずつ行う新生児の沐浴では、ベビーバスに綺麗なお湯を2回入れ替えるので、かなりの水量になります。
また、熱々のミルクを入れた哺乳瓶を冷ます冷水や、哺乳瓶の洗浄にも水が必要です。ミルクの吐き戻しやおもらしによって、洗濯回数も増えました。
衣服など
衣服や自転車など、歳の離れた姉妹ならおさがりにできそうなものが、同時に必要になります。
1人ずつであれば奮発して買ってあげたい物も、2人同時となれば出費が多いので躊躇してしまうことも多いです。
医療費と教育費
今後、同時期に医療費や教育費など大きな出費が発生するので、自治体制度の充実度が非常に大切です。
私の自治体の場合、所得制限なしで子供の医療費や入院費が無料となります。保育料は第2子から無料です。
自治体によって助成制度は異なるので、今後引越しを検討されている方は是非確認しておきたい項目です。
まとめ
ハイリスクを伴う双子妊娠。管理入院は決して珍しくありません。
胎児発育不全で2週間管理入院+帝王切開で出産し、周産期母子医療センターで合計21日間入院した私の場合、入院から出産までの自己負担額合計は676,927円。
入院出産費用に、妊婦健診とNIPTの費用を合わせると、妊娠から出産までの自己負担額合計は827,920円でした。
管理入院と帝王切開は公的医療保険適用のため自己負担は3割です。高額療養費制度を利用し、双子の出産育児一時金100万円以内で賄える場合がほとんどでしょう。
しかし、双子は単胎児と比べると、ベビーカーなどの初期費用や日用品、教育費などの出費が同時にくるので大変です。
少しでも入院出産の自己負担額を軽減するために、自治体の制度の確認や、民間医療保険の見直しをおすすめします。
高額医療費制度は月を跨ぐと自己負担額が増えてしまうため、入院開始日を選択できる場合に限りますが、月初を選択することで月跨ぎを回避できる可能性が高くなります。
民間医療保険に加入しておくと+αのお金が手元に入る場合があります。ただし、日本の公的医療保険はとても充実しているので、月々に支払う保険料との兼ね合いになりそうです。
以上、双子の入院出産にかかる費用をまとめてみました。これから出産に臨む方のお役に少しでも立てれば幸いです。